リフォームやリノベーションは、住まいをより快適で安全な場所にするための大切な投資です。しかし、その費用は決して安いものではありません。「費用がネックで、なかなか踏み出せない...」 そうお考えの方も多いのではないでしょうか。
そんな時に、ぜひ知っていただきたいのが、国や神戸市が実施している「補助金・助成金制度」です。これらの制度を賢く活用すれば、費用の負担を大きく軽減し、ワンランク上のリフォームを実現することも夢ではありません。
この記事では、2025年8月時点で神戸市にお住まいの皆様が利用できる可能性のある、主要なリフォーム関連の補助金制度を分かりやすくご紹介します。
【国の大型補助金】住宅省エネ2025キャンペーン
まずご紹介するのが、現在、国が最も力を入れている住宅の省エネ化を促進するための大型キャンペーンです。これは複数の事業から構成されており、神戸市にお住まいの方ももちろん対象となります。
1. 先進的窓リノベ2025事業
「冬は窓際が寒くて...」 「夏の冷房が効きにくい」といったお悩みの根本原因である「窓」の断熱性能を高めるリフォームに特化した、非常に補助額の大きい制度です。
対象工事: 高性能な断熱窓(内窓の設置、外窓の交換、ガラス交換など)へのリフォーム
補助額: 工事内容や窓の性能・大きさによりますが、一戸あたり最大で200万円
ポイント: 窓の断熱は、光熱費の削減に直結する最も費用対効果の高いリフォームの一つです。この大型補助金を活用すれば、かなりお得に住まいの快適性を向上させることができます。また、これほど大規模な補助金は今年が最後のチャンスになるかもしれないと言われています。
2. 給湯省エエネ2025事業
家庭のエネルギー消費の中でも大きな割合を占める、給湯器の交換を支援する制度です。
対象工事: 高効率給湯器(エコキュート、ハイブリッド給湯器、エネファームなど)の設置
補助額: 設置する給湯器の種類や性能に応じて定額を補助(例: エコキュートで8万円~13万円/台)
ポイント: 古い給湯器を交換するタイミングであれば、ぜひ活用を検討したい制度です。
3. 子育てエコホーム支援事業
省エネリフォームを中心に、幅広い工事を対象とした制度です。子育て世帯や若者夫婦世帯には補助額の上限が引き上げられますが、全ての世帯が利用可能です。
対象工事: 開口部の断熱改修、外壁・屋根等の断熱、エコ住宅設備の設置(節水型トイレ、高断熱浴槽など)が必須工事となります。その他、バリアフリー改修や、食洗機、浴室乾燥機の設置なども対象になり得ます。
補助額: 実施する工事内容に応じて補助額が設定されており、必須工事を含む複数の工事を行う必要があります。一戸あたり最大で30万円~60万円(世帯の条件による)。
ポイント: 名前に「子育て」とありますが、ご存じない方も多いだけで、実は子育て世帯以外も広く使える大変お得な制度です。様々なリフォームを組み合わせることで活用できる、使い勝手の良い制度です。
【神戸市の補助金】目的別にご紹介
国だけでなく、神戸市も独自の補助金制度を設けています。地域に密着した、きめ細やかな支援が特徴です。
1. 地震への備えに: 耐震改修設計・工事の補助
地震の多い日本、特に阪神・淡路大震災を経験した神戸市では、住宅の耐震化が非常に重要視されています。
対象住宅: 主に1981年(昭和56年)5月31日以前に着工された、旧耐震基準の住宅
対象工事: 耐震改修のための設計、および改修工事
補助額: 市が実施する無料の耐震診断が受けられるほか、工事費で最大100万円、設計費で最大27万円、合計で最大127万円もの手厚い補助が設定されています。
申請期間: 2025年度の受付は、2026年2月16日 (月曜)までとなっています。
ポイント: ご自宅の建築年が古い場合は、まず市の無料耐震診断を受け、この補助金の活用を検討することを強くお勧めします。
2. 高齢者や障がい者のために: 住宅改修助成事業(バリアフリー)
ご高齢の方や障がいのある方が、安全に安心して自宅で暮らし続けるためのバリアフリーリフォームを支援する制度です。
対象工事: 手すりの設置、床の段差解消、滑りにくい床材への変更、引き戸への扉交換、和式便器から洋式便器への交換など
補助額: 国の「介護保険住宅改修費(上限20万円)」と合わせて、最大100万円までの改修費用が助成の対象となります。
ポイント: 工事を始める前の「事前申請」が必須です。ケアマネジャーや、私たちのようなリフォーム事業者にまずはご相談ください。
3. 市内の空き家対策に: 空家活用応援制度
神戸市内の空き家を、地域のための交流拠点や、社会貢献活動の場として活用する際の改修費用を補助するユニークな制度です。
対象工事: 空き家の家財整理、改修設計、改修工事など
補助額: 活用方法によりますが、最大で500万円という大きな補助が受けられる場合もあります。
ポイント: もしご自身が所有する空き家の活用を考えている、あるいは活動のために空き家を探している、といった場合には、非常に有効な制度です。
補助金利用の最重要ポイント【必ずお読みください】
補助金は非常にお得な制度ですが、利用するにはいくつかの「鉄則」があります。これを知らないと、もらえるはずだった補助金が受け取れなくなることも...。
重要ポイント①: 申請は「工事の契約前」が絶対条件!
これが最も重要なルールです。ほとんど全ての補助金は、リフォーム会社と工事の契約を結ぶ前に、補助金の交付申請を行い、「決定通知」を受ける必要があります。契約・着工済みの工事は、後から申請しても絶対に認められません。まずはリフォーム会社に「この工事で補助金を使いたい」と相談することから始めてください。
重要ポイント②: 予算と期間には限りがある!
補助金は、国や市の税金から成り立っています。そのため、年間の予算額と受付期間が決まっています。特に人気の補助金は、期間内であっても、予算の上限に達した時点で受付が終了してしまいます。「まだ期間があるから大丈夫」と油断せず、早めに計画・申請を進めることが大切です。
重要ポイント③: 申請手続きはリフォーム会社と二人三脚で!
補助金の申請には、専門的な書類や図面の提出が求められることが多く、個人で全て行うのは非常に大変です。国の「住宅省エネ2025キャンペーン」のように、登録された事業者(リフォーム会社)でなければ申請手続きができない制度も増えています。補助金制度に詳しく、申請実績が豊富なリフォーム会社をパートナーに選ぶことが、成功の鍵となります。
まとめ
今回ご紹介した以外にも、リフォームの内容や世帯の条件によって利用できる補助金制度が存在する可能性があります。しかし、これらの制度は年度ごとに内容が変わったり、新しい制度が始まったりと、情報が非常に流動的です。
「我が家のリフォームでは、どの補助金が一番お得に使えるの?」
「手続きが複雑そうで、自分にできるか不安...」
そう感じたら、ぜひ私たちのような地域のリフォーム専門家にご相談ください。お客様のご希望のリフォーム内容やご状況をしっかりとお伺いした上で、活用できる可能性のある補助金をリストアップし、面倒な申請手続きまで、責任をもってお手伝いさせていただきます。
賢く補助金を活用して、ご家族の夢を叶える住まいづくりを、私たちと一緒に実現しましょう。